【結果】2019年3月「元禄忠臣蔵」「積恋雪関扉」国立劇場賞

○優秀賞
中村梅枝
(「積恋雪関扉」の小野小町姫および傾城墨染実ハ小町桜の精の演技に対して)

 

○優秀賞
中村歌昇
(「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」の富森助右衛門の演技に対して)

 

 

*優秀賞が二つでて、何より。

*辛口の劇評も見られたが、これらの演目で若手の初役であれば、相当いい出来ではないか。

 演劇に限らずどのジャンルでも、最初から上手くいくなどといくことはない。若いうちに大役を得る機会が少ない歌舞伎なら尚のこと。今回の「挑戦する小劇場歌舞伎」が今後も若手を育てる場になるといい。

 歌舞伎座での「花形歌舞伎」が少なくなってきた今、3月だけでなく、10月・11月も「挑戦する小劇場歌舞伎」でも良い位である。

(そして、大劇場では6・7月だけでなく、10月・11月も歌舞伎鑑賞教室をすれば尚良いであろう)

 

 

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【予想】2019年3月「元禄忠臣蔵」「積恋雪関扉」国立劇場賞

《予想》

○優秀賞

中村梅枝(「積恋雪関扉」 小野小町姫/傾城墨染実ハ小町桜の精 の演技に対して)

○奨励賞

中村歌昇(「元禄忠臣蔵」 富森助右衛門 の演技に対して)

 

《私見》

○優秀賞

中村歌昇(「元禄忠臣蔵」 富森助右衛門 の演技に対して)

○奨励賞

中村梅枝(「積恋雪関扉」 小野小町姫/傾城墨染実ハ小町桜の精 の演技に対して)

 

今月は何と言っても歌昇の大奮闘。

本来なら又五郎の演技に目がいくはずのところだが、個人的に「御座の間」のくだりが好きではない。

「討たせたいのう」などと当事者でない人間があれこれ言うあたり、「やっぱり灼熱の甲子園でエースがひとり投げ抜いてこそ高校野球は盛り上がる」と選手の身体や将来よりも自分の楽しみのために球場変更案や投球制限に反対する輩を想起して不快になるので芝居の世界に入り込めない。

だが、「御廊下」「元の御座の間」での歌昇の熱演で軽々と忠臣蔵の世界観に引き戻され、「御能舞台の背面」まで堪能できた。

虎之介は久しぶりの女方とのことだが、裾捌きひとつとっても動きが硬く、台詞のないところではどうにも見辛い。

数年前の鑑賞教室の解説でこの人に好感を持ったので、何となく応援しているのだが。

 

「積恋雪関扉」は3人とも初役のフレッシュな舞台。硬さはあれど綺麗である。

『二代目 聞き書き 中村吉右衛門』(朝日文庫)の中で吉右衛門が菊之助を、

おとうさんに叩き込まれたのか、おじいさん(尾上梅幸)に教えられたのかは知りませんが、彼は基礎ができています。ただね、きちっと学んだ人ほど莟が固いものなんです。ずぼらな人間の方が、すぐに花開くことがある。

と評していたが、今回の関の扉は、莟の固い三人組という感じ。まだ満開に咲き誇るまではいかないが、きちんと端正な三人。

 

 

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【結果】2019年1月「姫路城音菊礎石」国立劇場賞

○優秀賞
市村橘太郎
(金子屋才兵衛および早川伴蔵の演技に対して)

 

○特別賞
寺嶋和史
(平作倅平吉実ハ桃井国松の演技に対して)

 

〇特別賞
寺嶋眞秀
(福寿狐の演技に対して)

 

〇特別賞
尾上神社鐘楼の場の立師および伴蔵の家来一同
(立廻りに対して)

 

*立廻りに関わった全ての方々に賞が贈られて、何より。

*何だか毎月同じことを思っているが、どうも脚本がずれている感じ。芸中を3時間程度に収めるにはあちこちカットする必要があるのは勿論だが、陸次郎の筆談の場面や、主水(の身体)が蘇る場面は原作どおりにやるほうが面白いのでは。

 

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【結果】2018年12月「増補双級巴―石川五右衛門―」 国立劇場賞

○優秀賞
中村雀右衛門
(傾城芙蓉及び五右衛門女房おたきの演技に対して)

 

○奨励賞
中村吉之丞  
(小鮒の源五郎の演技に対して)

 

○特別賞
竹本葵太夫 
(竹本の補曲に対して)

 

○特別賞
杵屋栄津三郎 
(大薩摩の作曲に対して)

 

*確かに雀右衛門のおたきは、千秋楽、鬼気迫る演技で素晴らしかった。

*吉之丞も良かった、というか、宙乗りを勤めるばかりか大詰までほぼ出づっぱりの吉右衛門以下、俳優陣は好演していたのだが、いかんせん脚本がよろしくなく、前半の各所に散りばめた伏線をまったく回収せずに済ませているので、後半の人情劇に今ひとつ入り込めない。もともと五右衛門物の複数作品を繋ぎ合わせた演目なのだから、通し狂言としての面白さを求めるほうが間違っているのだろうが、大風呂敷を広げても畳まないなら、中風呂敷をセンス良く並べてくれるほうが見ごたえがある。

 

 

 

 

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【予想】2019年1月「姫路城音菊礎石」国立劇場賞

《予想》

○特別賞

寺嶋和史(平作倅平吉実ハ桃井国松の演技に対して)

寺嶋眞秀(福寿狐の演技に対して) 

 

 

《私見》

○奨励賞
中村梅枝(桃井陸次郎/桃井八重菊丸の演技に対して)

 

○特別賞

市村橘太郎( 金子屋才兵衛/早川伴蔵の演技およびナワトビに対して)

 

* 『袖簿播州廻』 から題を変えているが、どうせならもっと初春らしい華やかなタイトルにすればいいのに。

*梅枝は早替りを上手くこなしていたと思うが、「腰元お菊→八重菊丸」はともかく、

 「陸次郎→八重菊丸」は客席から見れば『タッチ』のタッちゃんが一瞬にしてカッちゃんに早替り!

 というようなもので、有難味が薄く、せっかくの演技がもったいなかった。脚本が良くないのでは。

*橘太郎は捕縄の立ち回り。これは受賞してほしいところ。

 

 

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